ポケットW-iFi、WiMAXの歴史に迫ろう

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WiMAXの歴史
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ポケットWi-FiポケットはWiMAXなど4種類

WiFiによりモバイルルーターが注目されるようになりましたが、日本国内で使われているモバイルデータ通信は、4種類あります。
WiMAX、WiMAX2+、AXGP、LTEの4種類のうち、2018年を目処としてWiMAXからWiMAX2+への完全切り替えが予定されており、今後は残る3種類の通信規格によりポケットWiFiは提供されることになるでしょう。
固定通信代替として使用可能な通信方式としては、長らくWiMAXが支持されており、WiMAX2+への切り替えを行う前に両者の違いを知っておくことはポケットWiFi選びを行う上で重要です。

WiMAXの歴史

uqwimax

WiMAXは、2009年に下り最大40Mbps、上り最大10Mbpsの無線通信技術を利用したモバイルデータ通信サービスとして提供が開始されました。
一方、WiMAX2+は2013年に下り最大110Mbps、上り最大10Mbpsという規格値でスタートしており、高速化技術を次々と導入して速度アップを図っているわけです。
しかし、高速化技術を多数投入しても、無線通信である以上、速度は通信する周波数帯域幅によりある程度限界が訪れます。
WiMAXを2018年を目処として廃止し、WiMAX2+へ一本化する理由には無線周波数帯域幅の問題があるわけです。
WiMAXサービス開始時にUQWiMAXへ割り当てられた周波数帯は、2595Mhz~2625Mhzの30Mhz幅でした。
新たにWiMAX2+用に割り当てられた周波数は、2625Mhz~2645Mhzの20Mhz幅です。
WiMAXでは、10Mhz幅ずつ3つの周波数帯によりサービスを提供することで下り最大40Mhzを実現していましたが、初期のWiMAXでは高速化技術が採用されておらず、10Mhzあたり13.3Mbpsの通信速度が最大値となっていました。
一方、WiMAX2+では20Mhz幅を利用して下り最大110Mbpsを実現しており、10Mhz幅あたり55Mbpsと効率の良い通信を行っています。
更なる高速化技術を導入する前の段階で、10Mhzあたりの最大通信速度に13.3Mhzと55Mhzという4倍以上の開きがある以上は、WiMAXで使っていた周波数幅を10Mhzに減らして、空いた20MhzをWiMAX2+で利用すれば電波を効率的に利用できるわけです。
結果として、WiMAXの回線速度は40Mhzから13.3Mhzに縮小されて、最終的に2018年を目処として完全に周波数をWiMAX2+用に切り替える見込みとなったわけです。

LTEとの差別化

WiMAXは、サービス開始当時で下り最大40Mbpsという回線速度がライバルのLTEよりも低い数値だったことと、与えられていた2.4Ghz帯がLTE回線よりも高周波数帯域だったために、建物内への電波の回折を苦手としていました。
室内で利用した時には、電波状況がLTEよりも悪くなりやすいという特性があったことから、速度とエリア面で劣る部分を補うためにWiMAXでは通信速度制限を一切行わないという宣伝を行ったわけです。
月間通信容量7GBと直近3日間で一定以上の通信を行うと、128kbpsという厳しい速度制限を課しているLTEとの差別化を図ることでWiMAXは生き残りとシェア拡大を狙うことになります。
新たな周波数を割り当てられたことと、新技術によりデータ通信速度向上が期待出来るWiMAX2+では通信速度制限一切なしという広告を行う必要が無くなり、WiMAXとは違い速度競争に参加出来るようになりました。
そこで、WiMAX2+においては月間通信容量のみ無制限とするギガ放題プランを登場させたものの、直近3日間の使用量に応じた速度制限を順次導入しています。
その代わり、WiMAX2+における速度制限はLTEよりも遥かに緩いものであって、当初は直近3日間で3GB以上通信した際にYouTubeの標準画質動画をスムーズに再生出来る程度の1~6Mbps程度の制限でした。
様々な検討の結果として、速度制限の基準は変更されて、直近3日間に10GBという大量通信を行った場合に、1Mbps程度まで速度制限を実施するものとなったわけです。
それでも速度制限を行う時間帯は、18時~翌2時という夜間に限定しているので、昼間の比較的空いている時間帯は速度制限を受けないとされています。通信速度制限は、LTEやAXGPに比べて依然として緩い制限となっているわけです。

最近では、最大30GBも利用できる4G LTEも登場しており、WiMAXと同程度の月額料金で利用することができます。
回線の安定性はLTEのほうが安定しており、「ネクストモバイル(NEXT mobile)」はソフトバンク回線を利用しているので安心です。
ネクストモバイル(NEXT mobile)については、こちらの記事でまとめているのでご参考ください。

WiMAXラボ
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WiMAXを使い続けるメリット

WiMAXでは通信速度制限を一切なしとしているので、下り最大13.3Mbpsとなった状況下であっても、速度制限を受けるだけの通信容量を使っているユーザーにはWiMAXを使い続けることにメリットがあります。
なぜなら、電波状況次第では実測値として7Mbps程度の速度で通信出来る可能性があるからです。
2018年にサービス終了するWiMAXをギリギリまで使い続けたいと考えている理由として、速度制限一切なしという当初の約束がWiMAXでは守られていることが挙げられます。
WiMAX2+で採用されている高速化技術は、4×4MIMO、略してCAと称されるキャリアアグリゲーション、更に256QAM変調方式の3つがあります。4×4MIMOでは、従来のWiMAX2+がルーター端末と携帯基地局で2本ずつのアンテナによる通信を行っていましたが、アンテナの本数を倍の4本ずつとして倍速化を実現しています。
キャリアアグリゲーションでは、位相が異なる複数の電波を束ねて利用することで、通信量を倍速化する技術です。
この2種類を採用したルーター端末を用意すれば、下り最大440Mbpsを実現出来るわけです。

下り最大558Mbpsの通信速度を出すことが可能に

一方、2017年9月に新たな新技術として発表された256QAM変調方式では、一度に送受信出来るデータ量を増やすことで、下り最大558Mbpsを実現します。新たな技術を次々と採用して、新型ルーター端末を登場させることにより、料金体系を変えずに通信速度の最大値を次々と引き上げています。
現在下り最大558Mbpsを出すことのできる機種はHUWAI社の「W06」となっております。

wx05 WiMAX モバイルルーター
WiMAXを2018年に終了させることで、使われなくなる10Mhz幅の電波をWiMAX2+に組み込んで使うことで、WiMAX2+の周波数幅が40Mhzから50Mhzへ引き上げられることになり、今後更に速度向上が見込めるわけです。
WiMAXでは、ライバルのLTEとの速度競争に敗れて通信速度制限一切なしという施策を打ち出しましたが、WiMAX2+では積極的な最大速度競争に参加出来る状態となっているという違いがあります。
将来的には更にアンテナ数を8本ずつ使用した8×8MIMOまで技術的には可能とされているので、下り最大558Mbpsを上回るルーター端末がWiMAX2+対応端末として登場する日が来るでしょう。
WiMAXのサービス終了は、WiMAX2+で運用可能な電波周波数を増やす役割を持っており、更なる通信速度アップを行うために実施されるものです。

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